キャンプのコーヒーは淹れ方で決まる!ドリップのコツと必要な道具とは
キャンプの朝や夕方など、自然の中で飲むコーヒーは格別です。
普段はカフェに行った時ぐらいでそこまでコーヒーを飲まないという方も、「キャンプではコーヒーを飲みたい!」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、そこで気になるのが“素人が淹れても美味しくなるのか…?”という疑問です。
たしかに、お店でプロが淹れるコーヒーには敵わないかもしれませんが、素人でも淹れ方次第で十分美味しいコーヒーを淹れることができます。
この記事では、キャンプで美味しいコーヒーを飲みたいと思っている方に、コーヒーの淹れ方や必要な道具などを詳しく解説していきたいと思います。
キャンプで“至福の一杯”を飲みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事のポイント】
・キャンプでおすすめ!ドリップコーヒーの淹れ方
・コーヒーを淹れるのに必要な道具
・ドリップ以外のコーヒーの淹れ方
編集者
Shun Honke
■ mypace outdoor運営者
公務員を退職後、不動産、広告代理店で営業兼コンサルタントを経験したのち、独学でマーケティングを学び、ITベンチャー企業でマーケティング担当に。その後、フリーランスとなり、趣味であるキャンプ・サーフィン
をするために宮崎県に移住。株式会社OUTRIPを設立し、アウトドアブランド「mypace outdoor」を立ち上げる。
contents
キャンプで本格的なコーヒーを飲むならドリップがおすすめ!
コーヒーにはさまざまな淹れ方がありますが、本格的なコーヒーを楽しみたいなら「ドリップ式」がおすすめです。
ドリップコーヒーは少し面倒で、初心者にはハードルが高いように思えるかもしれませんが、実は誰でも簡単にコーヒーを楽しめるのが「ドリップ式」の魅力でもあります。
自宅では手軽なインスタントコーヒーをよく飲むという方も、キャンプでは本格的なコーヒーに挑戦したいと考える方も多いはず。
必要な物と淹れ方さえ覚えてしまえばそこまで難しいものではないので、ぜひ一度挑戦してみてください。
それでは、ドリップコーヒーの淹れ方やポイントについて見て行きましょう。
ドリップコーヒーの基本的な淹れ方とは
ドリップコーヒーの淹れ方はとてもシンプルで、大きくは「コーヒーを挽く」「お湯を注ぐ」「待つ」の3工程になります。
それでは、具体的な手順をお伝えしていきます。
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Step1ケトルでお湯を沸かす
ケトルでお湯を沸かしますが、このとき直火対応のケトルがあると便利です。
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Step2コーヒーミルでコーヒー豆を挽く
1人分は焼く15g~20g程度。コーヒー計量スプーンがあると便利です。
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Step3マグカップにドリッパー、ペーパーフィルターをセットする
コーヒー豆をセットする前に、一度お湯を注いでペーパーフィルターを濡らすことで紙の匂いを飛ばすことができます。
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Step4挽いた豆をペーパーフィルターの中に入れる
挽いた豆を平らになるようにセットします。
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Step5ケトルで上からお湯を軽く注ぎ、約10秒~20秒程度蒸らす
コーヒー豆に含まれている炭酸ガスは、蒸らすことで放出されっコーヒー本来のうま味成分が抽出されやすくなります。
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Step6数回に分けながらお湯を注ぎ、コーヒーを抽出する
ゆっくり中心部分が回すようにしてお湯を注いで抽出すれば完成です。
<1人分に必要な分量>
・コーヒー豆(15g~20g)
※使用する前の煎り方によって少し異なる(深煎り・中煎り・浅煎り)
ドリップコーヒーを美味しく淹れる3つのポイント
ドリップコーヒーを淹れる手順をお伝えしましたが、さらに美味しいコーヒーを淹れるためにはちょっとしたポイントを抑える必要があります。
せっかく飲むなら美味しいコーヒーが飲みたいですよね。
それでは、さっそく見て行きましょう。
ドリップコーヒーを美味しくするポイントはこちらの3つです。
- 一気にお湯を注がず蒸らす
- 中挽き~中細挽きが理想
- 注ぐお湯は90℃前後
一気にお湯を注がず蒸らす
ドリップコーヒーは一気にお湯を注ぐのではなく、最初は少量のお湯を注いで蒸らすことでより美味しいコーヒーに仕上がります。
蒸らしは、コーヒーとお湯をなじませるための工程で、コーヒー豆は焙煎すると炭酸ガスを含みますが、蒸らすことで炭酸ガスを抜くことができます。
炭酸ガスを抜くことでコーヒー豆の表面積が大きくなり、より成分が抽出しやすくなるという仕組みです。
そのため、蒸らしをしっかり行うことで、コーヒー豆特有の酸味や苦みなどが抽出され、よりコーヒーの美味しさを感じられるようになります。
一気にお湯を注いだ方が楽で早いのですが、このひと手間がコーヒーの味を左右するので、一度試してみてください。
中挽き~中細挽きが理想
コーヒー豆の挽き方(粒度)には「極細挽き」「細挽き」「中細挽き」「中挽き」「粗挽き」の5種類あり、それぞれに適したコーヒーの淹れ方があります。
例えば、極細挽きはエスプレッソマシンに使用されることが多く、細挽きは水出しコーヒーに使用されることが多いです。
このように、それぞれの挽き方には適したコーヒーの種類があり、ペーパーフィルターを使用したドリップコーヒーに適しているのは「中挽き」から「中細挽き」になります。
最近のコーヒーミルは段階で粗さを調整できるようになっているので、説明書を見ながら「中挽き」もしくは「中細挽き」に合わせて挽くようにしてください。
注ぐお湯は90℃前後
沸騰したお湯の温度は100℃以上ですが、ドリップコーヒーに注ぐお湯は90℃前後が理想です。
実は、お湯の温度でもコーヒーの味は大きく変わるので、コーヒーとお湯の温度の関係性についてお伝えします。
ドリップコーヒーはお湯に温度によってコーヒーの抽出スピードが異なるということ。
●お湯の温度が「高い」:味の抽出スピードが「早くなる」
●お湯の温度が「低い」:味の抽出スピードが「遅くなる」
これは、紅茶などでも同じことですが、お湯の温度が高いほど、味の抽出スピードは早くなります。
また、お湯の温度によって抽出される成分も変わってくるので、このバランスを考えて温度調整することがポイントとなります。
●お湯の温度が「高い」:苦みが抽出される
●お湯の温度が「低い」:酸味が抽出される
一般的には、お湯の温度が高ければ「苦み」が、低ければ「酸味」が抽出されるのですが、温度が高すぎる場合はコーヒーの「雑味」が出てしまうことがあるので注意が必要です。
ドリップコーヒーには90℃前後が理想と言われていますが、自分の好みに合わせてお湯の温度を調整してみてください。
ドリップコーヒーに必要な道具
ドリップコーヒーの淹れ方やコツをお伝えしましたが、肝心なのは必要な道具です。
ドリップコーヒーと一言でいっても道具や種類はさまざまで、キャンプにはキャンプに適した道具があります。
それがこちらです。
- コーヒーミル
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- ケトル(コーヒーケトル)
- コーヒー豆
コーヒーミル
コーヒーミルはコーヒー豆を挽くための道具で、豆ではなく「挽いた粉」を使用する場合は必要ありません。
ミルには「手動」と「電動」がありますが、キャンプで使用するなら「手動」がおすすめです。
また、コーヒーミルの刃には「ステンレス」と「セラミック」がありますが、楽に豆を挽きたい方は「ステンレス」を選ぶと良いでしょう。
ドリッパー
ドリッパーとは、マグカップやサーバーの上に置く道具で、ドリッパーにペーパーフィルターをセットして使用します。
形状は大きく「台形タイプ」と「円錐タイプ」の2種類あるので、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
ペーパーフィルター
フィルターには布やステンレスなどさまざまな素材がありますが、洗い物を少なくしたいキャンプでは使い捨て出来る「ペーパーフィルター」がおすすめです。
コーヒーショップはもちろんですが、100均などでも購入することができるので、探してみてください。
ひとつ注意したいのは、使用するドリッパーの形状に合わせたフィルターを選ぶことです。
ケトル(コーヒーケトル)
ドリップコーヒーは、やかんや通常のケトルでも淹れることができますが、より美味しいドリップコーヒーを淹れるためにはコーヒーケトルが必要です。
コーヒーケトルとは注ぎ口が細長くなっているもので、最近では通常のケトル同様に湯沸かしも兼ねているものが多くなっています。
しかし、中には直火できないタイプもあるので、購入する際に確認するようにしましょう。
コーヒー豆
これがないと始まりません。
コーヒー豆には「キリマンジャロ」や「ブルーマウンテン」など、地名や国名から名付けられていることが多く、豆によって「酸味が強い」「苦味が強い」「フルーティー」など味わいが大きく異なります。
しかし、すべての豆の特徴を覚えるのは難しいと思うので、購入する際に「飲みやすいコーヒー豆がほしい」「チョコに合うコーヒー豆がほしい」など店員さんに相談してみてくだささい。
私の経験上、聞いて教えてくれなかった店員はいなくて、みんな丁寧に教えてくれます。
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ドリップコーヒー以外のコーヒーを楽しむ5つの方法
キャンプではドリップコーヒーがおすすめとお伝えしましたが、人によって好みも違うので、ドリップコーヒー以外の淹れ方も紹介していきます。
余裕がある方は、いろいろ試してみて自分に合うコーヒーの淹れ方を見つけてみてください。
ここで紹介するのは、こちらの5つ。
- コーヒープレス(フレンチプレス)
- パーコレーター
- エスプレッソメーカー
- ドリップパックコーヒー
- インスタントコーヒー
➀コーヒープレス(フレンチプレス)
コーヒープレスは、コーヒー粉とお湯を専用の容器に入れ、フィルターで濾して抽出する方法で、フレンチプレスとも呼ばれます。
紅茶などの抽出に使用されることが多く、コーヒー本来の香りや風味を味わえるのが最大の特徴です。
コーヒープレスは手軽に本格的なコーヒーを楽しめるのですが、毎回コーヒーの残りカスを洗い流すという手間が発生するのがネックといえます。
また、コーヒープレスはガラス製のものが多いのですが、キャンプなどのアウトドアで使用する場合はステンレス製などの割れにくい素材のものを選ぶようにしましょう。
➁パーコレーター
パーコレーターは、粗挽きのコーヒー豆と水を入れて直火にかけるだけという手軽さが魅力で、必要な道具が少なく済むのでキャンプなどのアウトドアでは人気の淹れ方です。
手軽で初心者にもおすすめなのですが、どうしてもドリップコーヒーよりはコーヒーの風味が薄れてしまうというデメリットがあります。
パーコレーターを使用する場合は、味が濃くなりがちなので「浅煎り」のコーヒー豆を使用するのがおすすめです。
➂エスプレッソメーカー
朝の目覚めとともに、コーヒーの苦みを味わいたい方はエスプレッソメーカーがおすすめです。
<エスプレッソを淹れる手順>
1:コーヒーミルで豆を挽く(1杯分:5g~10g)
2:エスプレッソメーカーのボイラーに水を入れ、バスケットをセットしてコーヒー粉を入れる
3:エスプレッソメーカーの本体(サーバー)を取り付けたら弱火で加熱する
4:「シュー」と言う音が聞こえてきたら完成
➃ドリップパックコーヒー
家でもキャンプでも使いやすいのはドリップパックのコーヒーです。
ドリップパック、マグカップ、ケトルの3つがあれば淹れることができ、好きなカフェのコーヒーを手軽に楽しむことができるのも魅力のひとつ。
洗い物も最小限で済むので、「雰囲気だけ楽しめればいい」「そこまでコーヒーにこだわりはない」という方は、ドリップパックコーヒーがおすすめです。
➄インスタントコーヒー
ドリップパックのコーヒーと同様に、手軽にコーヒーを楽しみたい方はインスタントコーヒーも選択肢のひとつです。
コーヒー豆を挽く手間がなく、お湯が沸けばすぐに作れるのがインスタントコーヒーの最大の魅力。
ただし、飲み比べると分かるのですが、インスタントコーヒーはドリップコーヒーに比べて風味も薄く、若干のぬめりけがあるので覚えておきましょう。
それでも、荷物を少なく手軽に作れるという点においては、インスタントコーヒーは最強といえるでしょう。
キャンプで最高のコーヒーを!ドリップコーヒーのおすすめ道具
それでは、キャンプでドリップコーヒーを淹れるために必要なおすすめ道具を紹介していきます。
ポーレックス:コーヒーミル2
キャンパー人気の高いポーレックスのコーヒーミル2は、金属臭が少なく豆を挽く感触も安定しています。
デザインは無骨でシンプルですが、シンプルイズベストを極めたような商品で、初心者の方におすすめです。
HARIO(ハリオ):コーヒードリッパー
コーヒードリッパーは何でも良いと思っている方も多いでしょうが、ドリッパーでコーヒーの抽出スピードや味が変わってきます。
よほどのコーヒー好きでない限り、抽出時間が遅いと飽きてしまい、最後は適当にお湯を注いでしまいたくなるものです。
その点、ハリオのドリッパーは高速抽出に適しており、さっぱりとした軽めのコーヒーを楽しみたい方におすすめです。
HARIO(ハリオ):ペーパーフィルター
先ほど紹介したハリオのドリッパーを使用する場合、それに合ったペーパーフィルターが必要になります。
ドリッパーの形状に合わせてお好みのペーパーフィルターを選ぶようにしましょう。
HARIO(ハリオ):ドリップケトル
コーヒーケトルは、それこそニトリやホームセンターなどでも購入することができますが、ハリオのコーヒーケトルは間違いありません。
「お湯を沸かす」「お湯を注ぐ」の2つを兼ねており、値段も比較的リーズナブルなのでおすすめです。
HARIO(ハリオ):アウトドアコーヒーフルセット
「それぞれを別で購入するのは面倒」「すべて同じメーカーで統一したい」
そんな方は、ハリオのコーヒーセットがおすすめです。
・コーヒーミル
・コーヒーケトル
・サーバー
・マグカップ
・ドリッパー
・ペーパーフィルター
・収納ケース
上記がすべてセットになっているので、一回の購入で必要な物がすべて揃います。
別々で購入すると持ち運びが大変なので、収納ケースが付いているのはかなり嬉しいポイントです。
まとめ|キャンプで至福の一杯を
「キャンプでコーヒー」って誰もが憧れるシチュエーションですよね。
自然の中でのんびりと飲むコーヒーは、まさに“至福の一杯”といえます。
そんな優雅なコーヒータイムをより楽しむためにも、この記事でお伝えした淹れ方などを参考にしてみてください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。